太陽への攻撃

七つの大罪は人類の友。

専門分野

 誰がやっても同じ結果が出て、かつ誰でもやれるお仕事って、価格のダンピングが起こって給与が下がるっていう現象がある。

 私が思うにITの世界でこの傾向が顕著ではないかと思うんだがどうなのだろうか?(というか私はITの世界しか知らないし、ITの世界だってまだろくにわからないのだが)

 

 プログラミングは、論理さえ組んでしまえば誰がプログラムを書いても同じだし、機能が止まってしまうなどのよほどの欠陥がない限り、どこの会社、個人に頼んでも同じようなものができるだろう。だから往々にして価格競争になる。

 

Javaとか、C言語とか、いわゆるメジャーな言語は扱える人が多いから給与で差がつくなんてあまり起こらないし、だから普通にのほほんとプログラマやってても高給を期待することはできなさそうなんだよね。自分で会社を建てるなら別だけど。

 

私が思うに、プログラムで高給を得るためには3つの道があると考える。

 

1.上流工程を担当する一流大企業に入る。

2.プログラミングは機能を実現するただの手段と割り切って、金融や物流などの専門知識を持ち、提案ができるまでの高度な人材になる。

3.統計や人工知能など、高度数学をバックグラウンドに持つプログラミングを専門にする。

 

 まず1だが、これはまあ、だれでも考えることだと思う。高収益企業に入社すれば、実力はいまいちでも収入は期待できる。下請け企業のプログラマのほうが高い技術を持ってて、プロジェクトを管理する上流工程の人たちはろくにプログラミングができない、なんていう話もよく聞くことだし。だけど新卒ならともかく、特に強みもない人材が大企業に入れるもんなんなんかね?転職活動して全滅したからよくわからん。

 

次に2だが、例えば、「専門は金融で、手段はJavaです」、というようなもの。新たな金融サービスを金融機関に提案できるような尖った専門知識を持つことが課題となる。だが高給となると、よくわからない。少なくとも専門分野を持たないよりかはマシ、という程度だろうか。

 

最後に3だが、「誰でもできる、誰がやっても同じ結果」だから価格のダンピングが起こるのであって、他の追随を許さないような条件が別にあれば話が違うと思う。例えばRのような統計処理を専門にするプログラミング言語は、当たり前だがそもそも統計ができないとあまり意味がない。簡単なグラフを作るのであればできるかもしれないが、それだとExcelで作ればいいわけで、Rを出してこないといけないような処理は往々にして数学が自分のバックグラウンドにないと実現できないといえるのではないか。

 

同じことだが人工知能人工知能って、あれは高度数学ができないと無理っしょ。だから人材の代替がかなり難しく、いまでは軽く1000万を超える年収を提示されたとかでニュースになるわけで。労働市場から引っ張ってこれない貴重な人材は高給で雇われますわな。

 

 

俺は、なるべく高給な会社に入ることを目指したい。Rや人工知能も魅力的だがいまから高度数学を学ぶなど、いったいどれだけの時間がかかるのか、また、結果が出せるのか分かったものではないから、というのが理由。本当はやりたいんだけどね。ビッグデータ人工知能を使って株式の自動発注アプリとか作ってみたいよ。

 

高給を目指すなら、(大企業を目指すにしても)貴重な人材にならねばならない。貴重な金(きん)が高値で取引されて、ありふれている鉄が安い値段で取引される。労働市場も同じだ。なかなか代替がきかない人材になるためにはどういう戦略で行くか、そのためにどこに労力を投入するかを早々に決めなければ、きっと一生貧乏のまま終わってしまうだろう。